結論から言うと
募集要項や求人票にJLPTのN1かN2と書かれているなら、まずはJLPT。日系企業を狙う、ビジネス聴解を鍛えたい、または志望先がBJTスコアを認めている。そのいずれかなら、BJTも組み込む価値がある。
JLPTで測られるのは、日本語そのもの。語彙・文法・読解・聴解で、いまどのレベルにいるかを示す試験だ。
BJTはそこが違う。ビジネスの場面に投げ込まれた情報をちゃんと処理して、適切に返せるか。問われるのはそこ。
二つは関係があるが、互いに代わりにはならない。
BJTとJLPTの違い
| 項目 | BJT | JLPT |
|---|---|---|
| 測る力 | ビジネス場面での情報処理、判断、対応 | 語彙・文法、読解、聴解を含む一般的な日本語力 |
| 結果 | 0-800点とJ5からJ1+のランク。合否なし | N1からN5。合否あり |
| 出題 | 聴解、聴読解、読解。約80問、約2時間 | レベル別に言語知識、読解、聴解 |
| 強いシグナル | 日本語の職場で機能できるか | 一般的な日本語能力がどの級か |
| 注意点 | JLPTほど一般認知が高くない。提出先の要件確認が必要 | N1でもビジネス場面の敬語・含意・資料処理に差が出る |
BJT公式が出しているデータがある。N1を持っている人でも、BJTのスコアは300点台から700点台までかなり散らばる、というもの。JLPTはあくまで土台でしかない。職場に立てば、敬語、相手との距離感、資料の変更、断り方、次の行動まで、別に鍛え直すことになる。
BJTがどこで効くか
日系企業に入る前の地ならし
顧客対応、社内連絡、会議、通知、予定調整。日系企業で日々ぶつかる場面を、BJTはそのまま問題にしてくる。
履歴書にもう一枚
JLPTは誰でも知っている。そこにBJTが乗ると、ビジネス場面でも鍛えてきたことが伝わる。
N2・N1の次に何をやるか
一般的な日本語が一段落したら、次は敬語、職場語彙、資料問題、含意の読み取り。そこにちょうどBJTがある。
聴読解の穴をふさぐ
資料を目で追いながら、音声の条件変化を耳で拾う。この同時処理はJLPTではまず練習できない。BJTの形式で直接やるのが早い。
学校はBJTを認めるのか
日本語要件は大学・研究科・プログラムごとにバラバラだ。「BJTを認める」と書いているところもあれば、JLPTかEJUしか挙げていないところもある。一番確実なのは、志望先の当年度の募集要項を読むこと。そこにBJTの記載がなければ、自分で判断せずに入試窓口へ直接問い合わせる。
受験者コミュニティから見える話
Redditなどの公開討論は、もちろん公式の根拠にはならない。それでも、どこで苦戦しているかは見えてくる。
一番多く出てくる感想:BJTはJLPTよりずっと「ビジネス」だ。表もグラフも、為替も損益も、合併案も敬語も全部出てくる。聴解は長くて速いし、その場で判断を求められる分、時間がきつい。
一方で、CBTで結果がすぐ出る、試験日が選べる、というBJTの形式を歓迎する声もある。
教材が少ないという話は共通の悩み。公式サンプルが終わったら、ビジネス日本語の教材、社内メール、会議の記録、敬語表現で自分なりに補うしかない。仕上げに、本番形式で時間を計って解く。これに尽きる。
どちらを選ぶか
JLPTが指定されているなら、まずはJLPT
募集要項や求人票に「JLPT N1」「N2以上」と書いてあるなら、その条件を先に満たす。BJTがどれだけ役立っても、JLPTそのものの代わりにはならない。
N1/N2はあるのに職場で詰まるなら、BJTを足す
一般的な日本語は通っているのに、敬語が出てこない、客先で固まる、会議の流れが追えない。そういうときに、BJTの題材はちょうどよく刺さる。
聴読解が苦手なら、BJTで直接練る
JLPTの聴解には「資料を見ながら、音声で変わっていく条件を追う」問題がほとんど出ない。BJTはその比重が大きいので、ここを集中的に鍛えるのが一番早い。
参考資料
よくある質問
BJTはN1より簡単ですか?
切り口次第。CBTで結果が早く、スコア制という点で「楽だ」と感じる人がいる一方、BJTのビジネス語彙、敬語、含意の読み取りはN1よりよほど難しい、という声もある。
N1を持っていますが、BJTも要りますか?
職場で日本語を使う、客先と対応する、もう一枚ビジネス日本語の証明が欲しい。そういう目的があるなら受ける価値がある。N1だけでは見せられない側面を補ってくれる。
JLPTでは拾いきれない部分を練習する
BJT Prepの練習画面は本番と同じ日本語のみ。まず本番のテンポで解いて、それから日本語の解説に進む。選択肢は一つずつ聞き直せるし、再生スピードも変えられる。