BJT試験対策

BJTで点を取るには、とにかく速さがいる

JLPTと同じ感覚でBJTに臨む人は多い。試験場でようやく、別物だと気づく。語彙も文法もちゃんと聞き取れているのに、選択肢が選べない。

数秒のうちに、話している二人の関係、相手の言いたいこと、資料のどの行が答えに対応するか。これを同時にさばかないと間に合わない。日本語力が高くても、反応が遅ければ点にはならない。

公式情報の押さえどころ

BJTビジネス日本語能力テストは、公益財団法人 日本漢字能力検定協会が実施している試験だ。

公式が掲げているのは「与えられた情報を処理し、適切に反応する能力」を測る試験、というもの。語彙や文法そのものを問う試験とは、そもそも性格が違う。

部門時間と問題数対策の焦点
聴解約45分・25問写真、人物関係、発話意図、会話の要点
聴読解約30分・25問資料や表を見ながら、音声で動く条件を追う
読解30分・30問語彙、文法、表現、ビジネス文書

BJTに合格・不合格はない。0〜800点のスコアで、J5〜J1+のランクが付く。目標は「合格ラインを越えること」ではなく、どの部門で点を落としているかを見極めることになる。

聴解・聴読解でどこを見るか

  • 場面把握問題: 写真を見て、読み上げられる文のうち場面を最もよく表すものを選ぶ。
  • 発言聴解問題: 誰が誰に話しているか、どう切り出しているか、敬語の距離感が合っているかを聞き分ける。
  • 総合聴解問題: 会話全体から、依頼・断り・変更・次の行動を拾う。
  • 資料聴読解問題: 表や通知、メモ、条件を見ながら、音声で追加される情報と突き合わせる。

聴解・聴読解の6つの出題形式

BJTの聴解と聴読解は、形式が変わると見方も変わる。何を先に押さえるか、どこで答えを決めるか。6つの形式でそれぞれやり方が違う。

復習も形式ごとに分けたほうが、確実に伸びる。

場面把握問題
写真を見て、読み上げられる文のうち場面を一番よく表すものを選ぶ。最初に人物の人数、立ち位置、誰が話しているかを確認し、選択肢の動作と突き合わせる。
発言聴解問題
場面に合った自然な発話や返答を選ぶ。話者の立場(上司・部下・取引先など)と敬語の距離感をどう聞き分けるかが勝負どころ。
総合聴解問題
会話、質問、選択肢を一緒に処理する。会話全体から依頼・断り・変更・次の行動を拾い、選択肢とのずれを見極める。
状況把握問題
写真と音声からビジネス場面を読み取る。社内会議か顧客対応か、報告か相談か。場面の手触りを音声の手がかりからつかむ。
資料聴読解問題
表や文書を読みながら、音声の条件と照らす。日付、数字、人名、部署名といったアンカーを先に押さえ、音声で追加される変更・例外・条件を待ち構える。
総合聴読解問題
資料、会話、条件を組み合わせて答える。資料の一部だけで決めず、会話で追加される条件と合わせて初めて結論にたどり着く。

復習では、聞き取れなかった選択肢だけを抜き出して聞き直す。低速再生で音のつながりを確かめる。得意先、取引先、上司、部下といったビジネス語彙は、単語帳より文脈の中で覚えたほうが残る。

受験者の声から見える難所

Redditでもよく言われている。BJTは思った以上にビジネスっぽい、と。会議、客先対応、社内連絡、敬語の使い分け。こういった場面が次々と出てくる。

N1を持っていても、職場経験やビジネス日本語に慣れていないと点数が伸びない、という声も少なくない。

もう一つ目立つのが、JLPTに比べて教材が圧倒的に少ないという話。公式サンプル以外は、自分でビジネス日本語の素材を集めて補うしかない。

本番では、聞こえた日本語をその場で訳していたのでは間に合わない。判断には順番がある。

  • 話している二人の関係(社内・社外、上下、取引先など)を押さえる
  • 相手の意図(依頼、断り、提案、相談)を読み取る
  • 資料や選択肢と照らして答えを決める

この順番で練習しておくと、本番でも同じ動きで臨める。

勉強法

まずは公式サンプルで型を見ておく

問題形式、音声の流れ方、画面に出てくる情報を一通り頭に入れておく。本番で初めて目にすると、形式に慣れるあいだに何問か落とす。

人物関係を一番先に決める

音声が流れた瞬間、社内か社外か、上司か部下か、取引先か顧客か。ここが見えていないと、敬語も発話意図も判断のしようがない。

間違えた理由を仕分ける

間違えたら、自分に聞いてみる。音そのものが聞こえなかったのか。語彙が分からなかったのか。意図を読み違えたのか。原因が違えば対策も違う。仕分けをしないと、同じ間違いを延々と繰り返す。

資料はアンカーから読む

音声が始まる前の数秒で、表や通知の日付、数字、人名、部署名、行列名を目で押さえておく。音声が数字を読み上げた瞬間、どの行を見ればいいかがすぐ分かる。

練習は速め、復習は等倍

1.1〜1.25倍で練習しておくと、本番の音声が少し遅く感じられる。ただし復習は必ず等倍に戻して、一文ずつ根拠を言えるか確かめる。

敬語と決まり文句は口で覚える

「承知しました」「かしこまりました」「恐れ入りますが」といった表現は、意味を覚えるだけでは足りない。声に出して反射的に出てくるようにしておけば、本番では意図判断と資料照合に集中できる。

参考資料

よくある質問

BJT Prepは公式サイトですか?

公式とは関係がない。申込、受験料、試験日程といった情報は、BJT公式サイトとPearson VUEで確認してほしい。

聴解だけ練習すれば十分ですか?

聴解は確かに大きいが、聴読解もそれと同じくらい配点を持っている。写真や表、文書を見ながら音声を処理する練習を、聴解とは別の枠で組み込んでおいたほうがいい。

BJT Prepで練習する

練習画面は日本語のみ。本番と同じ環境で、音声を聞き、写真や資料を見ながら答える。解答後は日本語の解説で根拠が確認でき、選択肢は一つずつ聞き直せる。再生スピードも変えられる。